理系出身 技術系管理職のあれこれ

会社や私生活で感じたことを記録

入社前のタダ働き? 内定者研修の強制について感じたこと

入社前のタダ働きについて、次の記事を見つけた。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

内定後に、月に2回ペースで、入社前研修として参加しているらしい。

 

このことで社会問題にならず、

今まで、問題にならない日本社会のほうが問題!と

感じずにはいられない。

 

ブラック企業への是正は、多少、進んだかもしれない。

しかし、表沙汰になった一部でしかない。

 

政府が推進しようとしている「働き方改革」よりも、

「企業のあり方改革」が優先されるべきでは、ないでしょうか?

目次

概要

Yahooニュースによると、

 

ある企業では、月2回ペースで「入社前研修」と称して、

・業務体験

・実践的なスキルを学習、

・施設の見学

などを行っている。

 

交通費や懇親会費用は企業が負担。

賃金の支払いはなし。

 

参加は任意である。

 

しかし、

欠席する場合は、

詳細な理由を説明する必要が

あるようです。

 

弁護士さんの見解

「会社は内定者に対して、命令することはできない。」というのが、

 

判例をもとにした考え方のようです。

 

入社日より前の段階における

会社と内定者との法律関係は

最高裁判所昭和54年7月20日判決(民集33巻5号582頁)で、

会社と内定者との法律関係について、

『就労始期付・解約権留保付労働契約』であると

判示されているようです。

 

内定者の入社前研修は、

内定者との同意が必要であり、

参加を強制することはできないようです。

 

また、他にも、平成17年に東京地方裁判所

・入社前に、研修などの業務命令はできない。

・会社からの要請のもと、内定者の同意が必要

などと結論づけられたようです。

 

この東京地裁平成17年判決では、『研修不参加を理由とする不利益取扱いは許されない』とも判示しています。

 

会社側はどうしたらいい?(弁護士の見解)

「会社がどうしても内定者を研修に参加させたいという場合には、採用内定通知の際に予め、具体的な入社前研修のスケジュール、内容を内定者に説明し、これへの参加について同意を取り付けておくことが望ましいでしょう。

会社側はどうしたらいい?(私の意見)

 内定後じゃなく、内定前にきちんと

 説明すべきでは、ありませんか?

 

 もしくは、会社説明会

 「内定が決まった場合は、月2回 研修があります。

  その場合は、参加するようにしてください。」

 と説明しておくのが道理!

 

 さらには、

 「欠席すると、後々、出世に影響します!」と付け加えて。

 

「それでも、入社しますという学生を採用します」と

説明するのが望ましい!

 

そうすれば、お互いに遺恨を残すことはないでしょう。

 

望ましいことの見解であれば、

この程度まで、言及してもいいのではないでしょうか? 

 

もちろん、理想論もしれません。

 

そんなことしたら、学生が集まらない!

となるでしょう。

 

 だから、隠れてやるのでしょうか?

後だしジャンケンみたいな方法で

やるのでしょうか? 

 

そして、公になって問題になったら、

「人事担当者が勝手にやったことです」

みたいな感じ・・・!?

 

こんな会社に就職してしまったたら

社蓄化せざるをえないでは、ありませんか?

 

賃金の支払いについて(弁護士さんの見解)

「『アルバイト』として別途、雇用契約を締結し、賃金を支払った上で必要な入社前研修を受けてもらう、という方法も考えられます。この場合は(アルバイトとしての)雇用契約に基づく指揮命令としての研修参加命令ということになるので、内定者の同意は不要、ということになります。
なお、研修への参加について『実質的に強制であり会社の指揮命令下にあった』と判断される場合には、それに対応して会社に賃金の支払義務が生じるということになるでしょう」

弁護士さんお賃金の支払いについて(私の意見)

要するに、アルバイトとして契約すれば、

参加を強制できるし、

安い賃金で働かせるということ?

 

入社後であれば、

給料をもらいながら

研修と言う形になるのに。

私の経験

私は中小企業の製造業に勤めています。

 

20年近く前の話ですが、

学生のときは内定式で、

1日食事会をした程度です。

 

企業の規模や業種によって、

このようなことは、いろいろあるのでしょう。

 

月2回ペースは、多すぎるように感じますが、

学生のときに

研修を1~2回程度受けるなら、

学生にとっても、

メリットはあるとたくさんあると思います。

 

業務の内容を知ることで、

習得すべきスキルがわかり、

入社前に自主的に勉強することができるでしょう。

 

会社の雰囲気を知ることで、

思ってたとちがう!

雰囲気が悪い!

などに気づけば、

就職先を探すことさえできます。

今からでも遅くない!

私は、yahooの記事を鵜呑みにするつもりは

ありませんが、

入社前に研修が数日あっても、違和感はありません。

 

その時点で、私も日本社会に毒されてる

一人かもしれません。

 

もし、入社前研修に不満を持っているなら、

友人に聞いてみてください。

 

頻度、内容、回数、賃金など

 

そして、納得できないなら、

内定を辞退して、別の会社を探す。

 

ついでに、後輩のために、

その企業の名前をさらす。

 

そういう動きをすることで、

 

このような企業の実態が少しずつ明るみになれば、

グローバルスタンダードから

外れていると騒がれるようになって

是正に向かうのではないでしょうか。 

最後に

若い人達が理不尽な状況を経験することは、

見るに耐えません。

 

社内の関係者であれば、助けることや

経営者に説明して考えをあらためて

もらうことができるかもしれません。

 

しかし

経営者の考えを変えるとは、

外部の圧力、脅威、世論などがなければ、

おそらく無理と考えてください。

企業が大きくなれば、なるほど。

 

そして、厳しいことを言います。

自分の問題は、

・戦う方法

・自分で解決する方法

・逃げ出す方法

を見つけ、行動を起こすしかない。

 

誰も助けてくれません。

 助けてくれたことは、ありませんでした。

 

悪を懲らしめてくれるヒーロー

 

水戸黄門

遠山の金さんも

暴れん坊将軍

スーパーマン

仮面ライダー

いません。

 

悲しいことに

私は、ヒーローがいないことに

なかなか気づきませんでした。

 

そして、出会った言葉は、

 

”いなければ、その人になれ!”

 

だから、

私は、ヒーローになるべきだ!と

思っています。

 

あなたも、ヒーロになってみませんか?